病院を選ぶとき、方角(気学)などを気にしますか?
※「そんなの迷信だよ」「気にならない」という方は、ここをスルーしていただく方がいいかもしれません。
私たちはどちらかというと信心深い方で、“目に見えない力”も信じるタイプ。でも、「そりゃあ、悪い方向よりも良い方向の方がいいよね。でも、悪い方向を避けたいと思ってもそういかない現実もあるし、全部を気にしていたらキリがない。」とゆる~い系。引っ越しなど大きな節目や転機のときは専門の先生にみていただいて物件を探しますが、病院となるとそう都合よくあるとは限りません。でも、今回は我が家の一大事。だからこそ、私たちは気になっていました。
もちろん救急車で運ばれたときはそんな考えも及ばず、カルテがある&自宅から一番近い、という点で地域の中核病院であるA病院に搬送されました。このA病院は以前某大学病院で、そこが数年前に撤退して新たな病院となったわけですが(調べたらわかっちゃうかもしれませんね…汗)、私は大学病院時代にとても腹立たしい思いをした経験があります。
といっても、病院の母体も組織もすべて入れ替わっていますし、担当医の先生は説明が丁寧でウマが合うというのでしょうか…とても話しやすい先生。特に不満はなかったのですが、どうしても大学病院時代のイメージが拭えません(頭でわかっていても気持ち的に)。そして、近くにあるB大学病院のことも気になっていました。…というのも、どこの病院へ行ってもわからなかった私のある病気が、この病院で明らかになったということがあったため。受診した科は違いますが、大学病院だったらもっと画期的な治療法があるのかもしれない、という期待もありました。
それに、都内にはがん専門の有名病院もあります。自宅から少し遠くても、セカンドオピニオンも受けてみたい。毎日ネットで検索しては、病院の情報を集めてリストアップしていきました。そして、これと同時進行でやったのが方角をみていただく、ということだったのです。
その結果、、、
・入院しているA病院・・・暗剣殺
・行きたいと思っているB大学病院・・・2番目にいい吉方位
よりによって暗剣殺とは…思いっきり凶方位って。がーーん!
こうなると、ますますB大学病院に行きたくなってしまいます。でも、担当医の先生に何て言おう…いい先生だけに、さすがに言いにくい。でも、先生に不満があると思われるのは不本意なので、思い切ってありのままを伝えました。ただし、「方角にうるさい親族がいる」という建て前で……(ごめんなさい)
「わかりました。では、B大学病院が受け入れ可能かどうか次第ですが、私は早速紹介状を作りましょう。」……非科学的な理由にふふんと鼻で笑われるかと思いきや、あっさり快諾。「本当に申し訳ありません!たかだか方角ごときでお手数をおかけしてしまい……先生には何の不満もなく、先生に診ていただきたいのはやまやまで」とあれこれ弁解する私に(これも本音ですが)、「いえいえ、方角を気にされる方もいますし、私のことはまったく気にしなくていいですよ。それより後で何かあったときに、方角通りにしなかったから、と奥さんが責められるでしょ?それも選択肢のひとつ。だから、気にしないように。」……まさか超理系の先生からこんな話をされるとは思ってもいなく、思わず涙が出ました。
その2日後には紹介状を手渡され(この先生は仕事も早いのです)、転院に際してのアドバイスやフォローもしていただき、夫はB大学病院に転院することが決まりました。このことを義兄に伝えると、「俺も言おうと思ってたんだよ。東京なら大学病院もたくさんあるし、大きいところの方がいいと思ってさ。でも、大学病院に移れるのなら良かった。」とのこと。
入院から3週間、冗談なども言い合えるくらい仲良くなった担当医の先生とお別れするのは本当に心苦しかったのですが、方角が最悪となれば仕方ありません。次のステップに向けて頑張っていこう!と思っていた私たちを待ち受けていたものは……。
これほどまで主治医の先生にお力をいただき、こちらから希望したB大学病院への転院。しかし、わずか3泊4日しただけでA病院に戻ることになります。(この内容は別ページで書きます。)
方角については賛否両論いろいろなご意見があるでしょうし、実際に私たちも一度は方位を頼りに動きました。でも、方位はあくまでも目安で、いろいろな視点で物事を判断することの方がもっと大切だと痛感しました。もちろん転院したからこそわかったことも多くあって、少し遠回りをしたかもしれませんが、この経験は無駄じゃなかったと思っています。もし、あのとき転院自体をあきらめていたら「やっぱり暗剣殺だったから?…」「大学病院に行っていたらどうだった?」という思いにずっと捕われていたかもしれません。
私たちにとってのきっかけは方角でしたが、「行ってみたい」「やってみたい」と思うことは後回ししないで、可能な限り行動してみることが大事。そこからまた判断していけばいいのかなぁ、と思うのです。でも、これを読んで「試しに病院の方角を調べてみよう」などと思わないでくださいね。この部分を追求していくと、はっきりいって結構面倒です。くれぐれもご注意ください。